パーキンソン病について
疾患
お久しぶりです。神経内科 O です。
今日は、パーキンソン病について少し書きたいと思います。
パーキンソン病は、脳の中心部分にある 「黒質」 と呼ばれる部分が壊れることによって 「ドーパミン」 という物質をうまく作れなくなる病気です。ドーパミンは、体を動かすために必要な物質であるために、手足のふるえ、筋肉のこわばり、歩行障害、言語障害、動作の緩慢などを引き起こします。日本に約15 万人の患者さんがいます。
私は、パーキンソン病の病態を、よく充電式電池で動く機械に例えて、患者さんに説明するようにしています。ちょうど黒質が電池、ドーパミンが電池から流れる電気ということになります。黒質という電池は、睡眠や休息で、ドーパミンという電気を蓄えることができます。しかし、パーキンソン病の患者さんでは、電池への充電がうまくいかないために、常に、機械の動きがうまくいかない状態となります。その充電を助けてくれるものが、パーキンソン病の治療薬です。
パーキンソン病治療薬にはさまざまな種類のものがあり、私たち神経内科医が、慎重に内服調整を行ないます。いったん、診断がつけば、さまざまな問題はありますが、内服薬を服用することにより、その症状を改善することができます。
しかしながら、パーキンソン病の患者さんが、神経内科をご存じないために、なかなか診断がつかないということもありますので、ふるえ、動作の遅さ、歩きにくさ、体のこわばり、しゃべりづらさ、よく転倒するといった症状がひとつでもあれば、私たち、神経内科で一度診察を受けてみてはいかがでしょうか。
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